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芦屋ロックガーデン界隈の過剰なマーキングについて、あらためて「登山」とは何か...

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Red Marking at Ashiya Rock Garden

SHMWブログであったり、何年も前に世間でもTVやNEWSで話題になっているので、見たことも知っている方も多いとは思うが、このデカデカと記された赤いスプレーでのマーキングが、ここ最近もまたとんでもない数でまた出てきている。一部の方からの報告で、すでにSNS上では告知されているが、あらためて自分が先日走りまくって全体をチェックしてきたのでその報告を。写真を全部出すのもどうかと思ったが、数も数えるのも面倒なくらいの数がやられており、事の重大さと早急に対策を練らないとと思い、皆さんにこんだけの数が記されているの!?ってな位に感じてもらうために全部のポイントで撮った写真を報告する。

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先ずは地獄谷入口からA懸垂岩までの谷沿いにこんだけ

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A懸垂岩周辺の風化の激しい花崗岩エリアでは、既に好ましくない、適していないと思っている方々が塗料ごと花崗岩の粒子を落として、微かにマーキングが取っている状態。手でむしり取っても簡単に崩れるというか取れる。



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A懸垂岩からC懸垂岩までの自由に自身のスキルによって踏み跡を探しながら進んで行くこのエリア独特の雰囲気が満喫できるところが特に酷い!この膨大な数の汚ならしい赤々としたマーキング。正解の道なんて決まっていないのがこのエリアの楽しさでもあり、自分自身の歩くスキルによって選ばなくてはいけない、看板も標識も昔から一切無いバリエーションコースのはずだが、この身勝手なマーキングの酷いセンスによって勝手に道が決定されている。しかも、崩れ易い場所や地盤の悪い木の根っこを掴まないと行けないところなどにも誘導しており、このような危ない場所に誘導されて、下りれなくなったら誰が助けるのか?慣れてない方の滑落や遭難の可能性大である。親切心なのか、ご丁寧に分岐までもマーキング。

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C懸垂岩からピラーロック、万物相まではこのような白いスプレーでデカデカと記されている。

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場所は変わって、今度は高座谷奥からキャッスルウォール横から荒地山尾根道へ続く踏み跡に続くマーキング。ここは矢印では無いので、もしかしたら別な人間がマーキングしているかもしれないが、マーキングしている書き方を見ても、やっている人間は1−2人かと。

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これらの写真を見て、皆さんはどう感じたであろうか?これは写真であるが、実際に山の中で見て何を感じるだろうか?まだ、マーキングされて時間も立っていないからか、太陽も当たりにくい暗い場所では血のりのように赤々しく気持ち悪い。しかもこの大きさでこの膨大な数。度が過ぎているし、実にセンスが無さ過ぎる。

国立公園

以前、自分は地獄谷にてこのマーキングを実際にしている現場で、現行犯でマーキング犯を見つけて、警察を呼んで捕まえたことがあるのだが、ここ地獄谷から今回のピラーロック周辺までのエリアは、瀬戸内海国立公園になるので、この範囲中で認められていないこのような勝手なマーキング行為は原則禁止で罰則になる。

犯人は70歳を越えたジーさんだったが、声をかけてた時点で、悪いことをしていると思っておらず、全くの親切心でやっていたと言った。その時に聞いた言葉はいつまでも忘れないが「すぐ近くの街には信号や看板や標識が沢山付いているのに、ここは何で全然付いていないのだ?だから、私がやっている」もうこう言われたら笑うしかない。本人は全く「山」という場所に来ているという意識が無いのだ。にも関わらず、メジャールートではなく、こんな慣れてからでないと行けないようなバリエーションルートに何故このようなマーキングを!?しかも、ジーさんがオススメする展望台や見晴らしの良いところへマーキングをして、そこに導き、良いことをしているのに何が悪いのか?とも話していた。自分ら六甲山を「山」として意識している人間にはとてつもなく矛盾している話であり、このあといくら話しても拉致があかないので、警察に任したのだが。今回の件も、かれこれ、もう五年以上は経っているので、まさか同一人物ではないだろうが、それにしても、これだけ新聞やTVなどのメディアにこの件については言われてきたので、さすがに今の人や若い人らが捕まるリスクを負ってでもこのマーキングをするとは考えられないので、あくまで自分の推測ではあるが、以前捕まえたような同世代の年配の男の独り歩きの仕業かと思っている。

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今回のこの地獄谷からピラーロックにかけてのエリアは、消防の方から聞いた話だと、何でも西日本でも有数の滑落事故や遭難事故が多いエリアらしい。技術的に難しい場所が多いから事故が多いのではなく、あくまで、街から近くてアプローチし易いので必然的に山に入る入山数も多くなるので、事故件数も多くなる。入り易いからこそ、安易に助けも呼んでしまうという訳。東京でいう、高尾山に当たる場所がここ六甲山の芦屋川から山頂に向けてのエリアである。

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先ずは誰でも一番ベーシックで登山地図も見ずに行ける観光登山として、芦屋川から風吹岩を経由して、山頂から有馬温泉へと抜けるコースは正に王道コースであるが、少し経験をしてインターネットや雑誌や本などの情報から知って、この地獄谷やピラーロック周辺の本来のロックガーデンの存在を知理、山の中にさらに奥地へと入って行くと思うが、そこは看板も標識も無い、自分自身で考えて進んで行く登山界で言われる「バリエーションコース」の世界である。登山界でも「バリエーション」という単語には様々な意味が込められて、人によって意味の捉え方は様々だと思うが、共通していることは、昭文社などの一般の登山者向けの登山地図には掲載されていない、踏み跡だけや不明瞭な尾根や谷。そこはもちろん標識も看板も一切存在しないので、あくまで自分自身のナビゲーションスキルとフィジカル、クライミングスキル含めて自身で行くも行かないも判断して先を進んで行くコースをバリエーションコースと言っている。

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「登山」については色々な考え方があるかもしれないが、自分がSHMWでも常に伝えている「山」というものは、トレイルランニングやマウンテンランニング、ボルダリングからアルパインクライミング、沢登り、バックカントリーと、スタイルやプロセスは違えど、あくまで全て「山」の中で行われるアクティビティであり、スタイルである。なので、「山」で遊ぶということは、トレイルや登山道など人が歩いて整備して出来上がった道はもちろん、人もあまり歩かれていない場所であっても、自身で現在位置を把握しながら、自身で行き先を考えて、行きたい場所に行ってみる、その人にとっての「冒険」「旅」をすること。これが本来の「登山」だと。

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自分がここ感じる現代は、いつの頃からか、この「旅」「冒険」というものより、「登山」もインターネットと同様に完全になぞっているだけの時代になっているなと。自分自身で行きたい「山」を決めたとして、インターネットで調べて、情報が出ていない、見つからないとなると、その山に行かない、情報があったとしても古い情報だとコワイので行かない。行ったとしても、人のオススメするルートや場所のみ。百名山が悪いとか言っている訳では全然無いが、山も行く場所が、完全にブランド志向になっていないか?一つの整備されたメジャーなルートを通り、山頂まで辿り着き、この山を登頂したから、次の山へ。悪いとかではなく、自分はなんとも勿体ないなと。山の山頂は一つしかないが、360度どんだけ色々な登山道があり、しかもバリエーションで考えたら、山頂に到達するためには無数の尾根と谷がある。これを季節に合わせて、できるだけ危険の無いように、その行く時期にいかに快適に、自分らしいコース取りを決めて、山頂に至らなくても、自身にとって楽しい場所に行き着くためのプロセスの過程を楽しむ、これこそが自分の作り出す、考えて、自分らしい「ライン」を地図上に引いて、自分の「登山」をする。名だたる山を沢山登って、山頂に登頂したから、誇示したいか?自分はそこにはカッコ良さを求めない。今の時代、ピークハントはもう誰でもやっているし、そこではない。ピークまでの道のりの「プロセス」をいかに自分らしさを追求して、しかも、自分の服装からギア、何日かけて自分の行きたい道のりで、その場所に到達するのかという「スタイル」それを大切にしているし、それこそが「登山」だと。

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自分が山で一番好きなクライミングやボルダリングも然り、全く同じ事が言える。名だたるルートや高難度の数字を求めることはもちろん、クライミング能力を上げる部分で、一番大きなモチベーションになるかもしれないが、決してそれだけでは無い。クライミングというものは、元々はそのルートを完登するという結果はもちろんだが、そこまでの自分自身で途方も無い時間と経験を積んで、歩んできた道のりのプロセス、そして、そのプロセスをどう自分なりのスタイルで、他に妥協せず、自身で解決して登り切るか。そう、その「プロセス」「スタイル」がクライミングであり、「登山」の歴史であり、カッコ良さなのである。ぜひ、皆さんも自分自信に問いかけていただきたい。

自分のために、自分の考えたことに基づいて行動しているか。人から見られる、人や世間を気にし過ぎてないか、有名なブランドの山やルートを追いかけるのはもちろん重要だし、先人のしてきた素晴らしい偉業を知るのはぜひするべきである。ただ、それもインターネットによって頭にインプットしたからといって、知った気になっていてはダメだ。それを実践して、自身で体験して、経験として体に染み込ませないと成長はしないはず。そして、先人の築いた登山ルートやクライミングの功績を自分で経験して、その時代での偉大さを知り、今の時代や今の道具や技術でしかできない、しかも自分自身にしか見出せないルートやラインを嗅覚で探し出し、成功や失敗を繰り返し、その目標までのプロセスを楽しむ。その「自由」さが「登山」なのである。自分はただのモノ売りだけでなく、その精神的な一番重要な部分を次の世代へ繋げて、ここ芦屋ロックガーデンのみならず、日本、世界中の限りある素晴らしい自然である自分たちの遊び場を残していきたい。

そろそろ、まとめていこう
「登山」への意識の違いが、今回のような「過剰なマーキング」という行為を生み出してしまった。ここ六甲山でも低いから里山だかとして「山」として捉えるのか、「公園」として捉えるのか、それぞれで全然異なってくるが、SHMWでは先人達が築いてきた「ここ六甲山の低山から日本アルプス、そしてヨーロッパアルプスへ」という捉え方のように、低山だからこそ舐めてはいけない、こんな街から近くても、こんな素晴らしい山のスキルが積める、練習ができる、時間足りない現代人でも短時間でも「山」が学べる。そんな六甲山の「山」への意識が高い人たちをもっともっと増やしていきたい。

誰しも最初はレジャー感覚で山に入るはずだが、そこで楽しかったね。で終わらせるのではなく、「山」とどう向き合うのか?「岩登り(クライミング」「トレイルランニング」というスタイルで、どう「山」と向き合って生きていくのか、それくらいの深さをもったものが自然の中での遊びなので、自分ら経験者、そして、これを読まれている、これから初心者を引き連れて、山へ行く方はこういう意識の話をぜひとも山のお昼ご飯最中でも、帰りの呑みの席ででもアツく話しをして、新しい「山」の世界に入ってくる世代に伝えていただきたい。というか、それがもうこれからの時代はマストのはずだ。同じ同業者の業界人に一番言いたいが、それが面倒なら初心者に安易に山の世界をビジネスやレジャーとしてだけで、教えないでいただきたい。それくらいにこのような今回の「過剰なマーキング」や現在のクライミング界での「チッピング」については現代の深刻な問題である。

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元々、「登山」とは「自由」を求めて、山の中へ、自然の中へ人は入っていったはず。それが、この現代、山や自然の中でもルールだらけではないか、ルールが嫌だから、パンクな人は山へ入って行った。現在はルールのためにクライミングをトレイルランニングをハイキングをするのか?いつの間にか、ルールのレールが敷かれ、そのルールに合わせて、名だたる名所を廻る、それを「登山」と呼んでないか。何も高所やアルプスなど高い山や有名な山に行くのがエライ登山ではない、いつまでもイベントだけの登山、リーダーに連れられてしか山に入っていないか?インターネットや本でオススメしている山をお金払っていつも登っていないか、いつまでもそれでは「登山客」である。近くの低山でも良い、自分自身で考える、行きたい山の「登山」をしているか、それを「旅」同様に自身でプランニングして、生きて帰ってくる、それが真の「登山者」なのではないだろうか。

今回の「過剰なマーキング」これはあなたにとって必要ですか!?なんとか、この「山への意識」をマーキングをやった人に伝えたい。「山」は遊園地やアトラクションでは決してない!消せるものはやったヤツに消させたいし、自分たちに出来る事で解決をしていきたい。これ以上、このセンスのないマーキングを増やさないためにも、SHMWでは関係者共に皆さんの手で監視パトロールを強化したい。「分かりにくいからマーキングや看板や標識を増やす」その考え方自体が「登山」ではない。分かりにくいからこそ、自身で勉強してナビゲーションスキルを上げたり、その難しいセクションを突破したいからこそ、足りていないフィジカルやスキルを段階的に身に付けて、目標のルートをいけるように努力する。それこそが「登山」である。「過剰なマーキング」は「登山」の楽しみを奪うこと、遭難者を増やす危ないこととして、みんなで広げていかなければならない。皆さん、賛同いただければ、ぜひあらためて、「山」への意識の話と共に次の世代への啓蒙をご協力お願いします。



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